サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
スマホには、
『咲良ちゃんがお見舞いに来てくれたのが
嬉しいから
つい張り切っちゃったんだよね。だから
気にしないで食べてくれると助かる』
そう書いてあった。
あ、私が気にしてると思って
気を遣ってくれている。
睦月君の優しさに嬉しくなるが
その反面申し訳ない気持ちになった。
「あの……体調大丈夫なんですか?
その……ご、ご迷惑をかけてすみません」
しゅんと落ち込んでしまう。
すると睦月君は、私の頭を撫でてくれた。
えっ……?
「大丈夫。こういうのは、母さんで慣れているし
お客様をおもてなしをするのは、当たり前だよ!」
直接そう言って励ましてくれた。
そ、そうなんだ……。
「……は、はい。」
すると睦月君は、またスマホを取り出して
何かを打ち始めた。
そして私に見せてきた。
『それよりも早くスイーツ食べよう。
お腹空いちゃった』と書いてあった。
「そうですね。私もお腹空きました」
思わずクスッと笑みがこぼれてしまう。
私達は、気を取り直して
スイーツを食べることにした。
シフォンケーキを一口食べてみると
とてもふわふわで柔らかくて
「美味しい……」
下手なお店のより遥かに美味しい。