サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
そんな簡単に言うけど無理だよ~!!
結局その日。
舞香にいいように説教をされ
次の日を迎えてしまった。
気が重い。
入学式が終わった次の日に
学校に行きたくないなんて
不登校まっしぐらだわ。
うぅ…行きたくないけど、行かなくては……。
自宅を出ると舞香が外で待っていてくれた。
「おはよう。あんたが
学校行きにくいと思ったから一緒に行って
あげようと思ったけど、大丈夫そうね」
「舞香…おはよう。ありがとう」
やっぱり持つべきは、幼馴染みよね。
私の心情をよく理解してくれている。
一緒に登校する。
重い足取りも舞香が一緒なら心強い。
学校は、バスで15分ぐらいの所にある。
バスの中は、通勤中の人や
同じ学校の制服を着ている学生達が座っていた。
同じ制服の女子生徒を見ると何だか心拍数が上がる。
あの人達は、先輩かな?
「咲良。あんた本当に大丈夫?
顔色が悪いわよ。緊張し過ぎだから」
舞香が心配そうに言ってくれた。
「だ、大丈夫だよ」
気づくほどだから、よほど真っ青なのだろう。
本当は、身体が震えて仕方がないけど
降りるバス停になったので
停車ボタンを押して降りた。
緊張しながらも校門をくぐり校舎の中に入ると
下駄箱で睦月君と金本君に出会ってしまった。
ど、どうしよう。
向こうは、気づかずに金本君が
睦月君に話しかけていた。
どうしたらいいか戸惑っていたら舞香が
「丁度いいじゃない。咲良。
挨拶してきなさいよ!?」
そう言ってくる。