サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
見ると睦月君は、
金本君のお好み焼きを食べていた。
い、いつの間に!?
しかし、食べた直後
固まりだす睦月君。
あれ?
すると無表情だがポロポロと涙を流し始めた。
えぇっ!?
む、睦月君……??
「あぁ、お前。辛いの食べられないくせに
俺のを食べるからだ!!アホ。
咲良ちゃん水。水をくれ」
慌てて私に水が欲しいと要求する金本君。
「は、はい。分かりました」
私は、慌ててコップに水道水を入れて
差し出した。
金本君は、睦月君に水を飲ます。
そして背中を擦っていた。
すると落ち着いたのか
涙がピタッと止まっていた。
どうやら大丈夫だったようだ。
ホッと胸を撫で下ろした。
「ったく、俺がお好み焼きに
キムチ入れるの知っていて
食ってるんじゃねぇーよ」
呆れたようにコップを取り上げると
新しく水を入れてあげていた。
「……つい癖で……」
「そんなもん癖にするな!!」
金本君にツッコまれると周りが笑いだした。
「本当……お前らいいコンビだな?」
「拓馬。あなたは……完全に保護者ですね。
相変わらず」
高瀬君と佐藤君に笑われる。