サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)

「いくら仲良く見せたって腹の中では、
コイツより自分の方が優れていないと
気に入らないのよ。
だから見なさい。ちょっと気に入らなかったり
男を盗られると思ったら
手のひらを返したように冷たくなるわ。
その証拠にクラスの連中なんて簡単に
あんたをイジメたでしょ?」

「だから友達なんて作る価値もないのよ。
利用出来るだけ利用をすればいい。
あんたも私にとったら
ただの使い捨ての駒に過ぎないわ。
もういらないけどね」

美守は、そう言い切ってきた。

私は、その時
腹が立つより悲しくなった。

美守は、昔友達に酷く裏切られた事が
あるのではないかって。

そういえば、前に話してくれたこと
あれだけは、本心だったのではないのだろうか?

友達と好きな人が被り
その好きな人が美守を告白したことで
友達との仲が亀裂を生み
クラスに悪口を言いふらされて孤立したこと
あれは、本当だった。

「美守。もう一度話し合おうよ!
お互いに誤解している事もあるだろうし。
もう一度話し合えば分かる事もあるから」

「はぁっ?なにいい子ちゃんぶってるの?
話し合うとか馬鹿馬鹿しい。
どーせ腹の底では、私の事を見下してるんでしょ?
それとも睦月君にいい子ちゃんアピールでもして
自分の株を上げたいの?」

「そ、そんなつもりは……」

私は、そんなつもりなんかない。

ただ美守とちゃんと話がしたいだけ。

「もういいわ。どーせ睦月君に
本性を出しちゃったし…計画が台無しよ。
諦めるわ。
でも、私が味わった屈辱。絶対に許さない。
睦月君のアカウントを作って
同じことをしてあげるわ」

「あんた達……2人共。
クラスだけではなく学校に追放してやるから」

そう言ってきた。

美守……そんな……!?

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