サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)

茉莉華……って女の子の名前よね。
間違いなく。

知らない女の子の名前に動揺した。

金本君と睦月君の幼馴染みってことだろうか?

「あ、悪い。咲良ちゃん
そんな話しされても分からないから迷惑だよな」

金本君が気づき謝ってくれた。 

「あ、いえ……そんな。
あの……2人のお知り合いですか?」

私は、慌てて言う。

「あ、あぁ俺らの幼馴染みの
竜ヶ崎茉莉華(りゅうがさき まりか)
今、ニューヨークに留学していてさ」

そう言って説明してくれた。

ニューヨークに留学……。

なんて身分の違う話だろうか。
しかも睦月君とも連絡を取り合うような仲。

その言葉を聞いて胸がズキッと痛んだ。

すると

「悪い……別に悪気で言った訳ではないから
咲良ちゃん落ち込むなよ。
睦月。分かったからそんな目で俺を見るな!?」

慌てて弁解をしてくれる金本君。

えっ……?

睦月君をチラッと見ると
呆れたような目で金本君を見ていた。

しかもため息まで吐かれていた。

えぇっ!?

「ため息を吐くな。
お前……絶対
デリカシーのない奴だと思っただろ!?」

金本君がそうツッコむとコクりと頷く睦月君。

睦月君!?

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