サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)

「えぇっ!?
睦月君って首席だったんですか!?」

思わず大きな声で叫んでしまった。

静まり返るクラス。

ハッと思い慌てて手で口を抑える。
恥ずかしい……でもでも

「あれ?でも新入生代表は、
確か安藤君って人が?」

「あぁ……あの人は、学年2位の人ですよ。
本当は、睦月が代表をやるはずだったのですが
ほら彼、話さないでしょ?
彼に任せたら夕方になってしまうからって
辞退する事に。
それで学年2位の安藤君が代役をした訳です」

私は、高瀬君の説明にさらに驚いた。

じゃあ、普通だったら
あの入学式の新入生代表は、睦月君が
喋っていたはずなんだ!?

思わずその光景を妄想してしまった。

す、素敵……。

睦月君が頭がいいのは、
授業の時に知っていたけど

まさか、首席になるぐらい
頭がいいなんて知らなかった。

イケメンでスポーツ万能だけではなく
優秀だなんて凄い。

「ちなみに彼のテスト対策ノートは、
拓馬達に合わせて作ってあるので
そこいらの参考書や先生より分かりやすいですよ。
咲良さんも見せて頂いたら……」

高瀬君がそう言い終わる前に睦月君の所に
たくさんの人が集まってきた。

「藤崎。頼む。
俺にも対策ノートを見せてくれ!?」

「俺にも」

皆、対策ノートを見せて貰おうと
必死になっていた。

す、凄い……!?

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