サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
最初の方は、睦月君に頼らないように
やってみるのだがすぐに挫折してしまう。
「あの……睦月君。
分からない所があるのだけど……」
申し訳ない気持ちで質問する。
睦月君は、快く教えてくれた。
ノートに書きながら
分かりやすく教えてくれるのかと思ったら
「ここの発音は……」
なんと睦月君が自ら英語を話してくれた。
図書室なので小さな声なのに
綺麗な発音が響いた。
って……ハッ!!
見惚れている場合ではない!!
睦月君を喋らせてどうするのよ!?
「あの発音は、いいですから
字だけでお願いします。
分りやすいのですが……図書室なので」
慌てて止めた。
するとピタッと止まり
スマホを出すと文章を打ち始めた。
睦月君……?
私に差し出してきた。
受け取り見てみると驚いてしまった。
『発音どうだった?
俺も父さんみたいに綺麗に発音が出来ていた?』
そう書いてあったからだ。
えっ?
何で、そこにお父様と関係するのだろうか?
意味が分からなかったけど私は、
「はい。お父様も
素敵な発音をしていましたが同じぐらいに
素敵な発音でした」
褒めたつもりで伝えた。