サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
大丈夫かしら?
睦月君の様子だと
金本君の言っていた事は、本当みたいだけど
その心配は、すぐに本当の事になった。
「………。」
微妙な沈黙が続く。
睦月君は、教科書を持ったまま一言も話さない。
それは、もう我慢競べのように
「おい。藤崎どうしたんだ?2ページだぞ」
「………。」
あぁ、どうしよう!?
周りもざわつき始めた。
これだと授業が終わってしまう。
何とかしなくちゃあ…。
そうしたら金本君が手を挙げて
フォローしてくれた。
「すみませーん。コイツ話すのが
嫌いな奴なんで
次に回さないと授業終わってしまうッスよ?」
「はぁっ?話すのが嫌い?
嫌いも何も授業中だぞ。
ふざけてないでちゃんとやれ」
高田先生は、呆れたように叱った。
「いや、マジなんで。
コイツとは、幼馴染みなんで知ってるッスけど
そのせいで授業丸々潰した事がありますから」
えぇっ!?
それは、さすがに凄い。
「俺は、授業潰れるなら
それでもいいんッスけど…先生がまずいでしょ?」
金本君は、ニカッと笑った。