サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
明らかに外見だけで
敗北感を味わってしまった。
こんな美少女だとは、思わなかった。
もし睦月君が好きなら……勝ち目なんてないよ。
茉莉華さんは、私を見終わるとクスッと微笑み
「私は、竜ヶ崎茉莉華と申しますわ。
睦月様と拓馬とは、幼馴染みですが
睦月様のフィアンセですの。
どうぞ、お見知りおきを」
そう言って自己紹介をされた。
フィ……フィアンセ!?
頭を強く叩かれたようなショックを受けた。
ま、まさか……睦月君に婚約者が居たなんて。
「お前なぁ…勝手に決めるなよ!?
いつ睦月の婚約者になったんだよ…お前」
金本君が呆れたようにツッコんだ。
「あら、いずれなる運命ですわよ?
私は、睦月様の奥さんになるって決めてますの。
ねぇ、睦月様」
茉莉華さんは、話しかけるが
睦月君は、お土産にまだ夢中だった。
私は、頭が真っ白になり
この後、どうやって家に帰ったのか覚えていない。
翌日。
学校に行く時に舞香にその事を話した。
「えぇっ!?マジで?」
「……うん。凄い美少女だった」
「いや、美少女なんてどうでもいいのよ!?
睦月君をよく知っている幼馴染みって
一番厄介なライバルじゃないのよ。それ」