サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
そんな事を思っていたら
金本と男子生徒の1人の話し声が聞こえてきた。
「あれ?拓馬…睦月は、一緒ではないのか?」
「昨日なかなか寝つけなくて寝坊したってさ
アイツの事だから、楽しみにし過ぎたんじゃねぇ?」
「アハハッ…アイツらしいな」
そう言いながら笑っていた。
睦月…くん?友達の名だろうか?
どんな人だろう?
それが、彼の興味を持つきっかけになった。
しばらくすると周りの女子生徒達が騒ぎ出した。
何故なら式が始まるギリギリに
登校してきた男子生徒に目も心も奪われたからだ。
銀髪で鋭く綺麗な切れ長の目。
耳には、ピアスをつけており
胸元が開いた制服の着方。
それにモデルのようなスタイルと長身。
例えるなら、ロック系のイケメンだ。
こんなカッコいい男性を見たことがない。
私も思わず見惚れてしまった。
だが式が始まってしまうため
あまり見る事が出来なかった。
入学式は、体育館で行われた。
順調に話が進み新入生代表として
安藤という男子生徒が挨拶をしていた。
確か新入生代表って首席の人がやるはず?
だとしたら
その安藤君が学年1位なんだ…凄い。
ただ人の事は、言えないけど
地味で目立たない感じの人だなぁと思った。
頭のいい人にも憧れるが
やはり気になるのは…チラッと後ろを見た。
睦月君と金本君という男子生徒は、
後ろの方に並んでいた。
背の高い彼らは、後ろが見やすいように
配慮したらしい。
しかし、それにしても目立つ。
他の男子生徒に比べて頭が2つ飛び抜けていた。
(仲良くなりたいな)
図々しくもそんな事を考えてしまった。
多分周りの女子生徒も同じ気持ちだと思う。