サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
心配してくれるのは、嬉しいけど
体調悪い訳ではない。
それに睦月君達に心配されるのは恥ずかしい。
「あの…」
「えっマジで!?
咲良ちゃん。大丈夫か?」
金本君が心配そうに言ってくれた。
すると睦月君が、無言で私の所に
近づいてきた。
えっ?
どうしよう…こっちに来た。
自分でも分かるぐらいに
身体中が熱くなってきた。
「あ、あの……」
私の前に来るとジッと私を見つめてくる。
えっ?
何で見つめられてるのか分からず
動揺してしまう。
近くで見るとやっぱりカッコイイ。
「わ、私の顔に…何かついている…」
そう言おうとしたら
グイッと私の腕を引っ張ってきた。
えぇっ!?
睦月君は、私の腕を掴んだまま
クラスから出て行った。
どんどん歩き出して行く。
周りもジロジロとこちらを見ているし
余計に恥ずかしい。
「あの…何処に?」
思い切って尋ねてみる。しかし
「………。」
彼は、黙ったままだ。
何も応えずに歩き続けて行った。