サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)

昨日は、色々考え過ぎて眠れなかった。
ウトウトと眠気が襲ってくる。

(眠い……)

何時間が経ったか分からない。

目を覚ますと辺りを見渡した。

あれ?
あぁ、そうか。私…保健室で

ジャッと閉めてあったカーテンが開かれると
養護教諭の先生が顔を出した。

「あら、目を覚ましたのね。具合は、どう?」

「はい。大分いいかと…あの今何時ですか?」

近くに時計が無いから分からない。

「もうすぐ12時になるわ。
熱を測ってまだあるようなら早退しなさい。
先生や親御さんには、私が連絡してあげるから」

「は、はい。」

もう…そんな時間になるまで寝ていたのね。

本当は、寝不足と睦月君の事で
悩んでたなんて…言えない。

渡された体温計で測っていると
ガラッと誰かが入って来る物音が聞こえてきた。

「あら、どうしたの?怪我?」

先生が声をかけると

「……お見舞い」

ボソッと低い声が聞こえた。

あれ?この声って…。

何となく聞き覚えある声だった。

すると睦月君が、カーテンを開けて
顔を出してきた。

やっぱり!?

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