サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
美守が心配してくれたのは、嬉しいけど
正直気まずい。
応援してと言われたのに
私だけ睦月君とLINEの交換してしまった。
これって抜け駆け?
それとも裏切り行為というのだろうか。
やっぱり美守にも……教えて方がいいのかな?
「それで、睦月君と何を話したの?
お昼休みずっと一緒だったんでしょ?」
「そ、それは……そうだったけど」
何て言おうか戸惑っていた。
言わなくちゃあ……そう思うのだが
舞香の言葉が頭の中を過る。
それに彼は、私にやろうと言ってくれたのに
無闇に他の人に教えていいものなのだろうか?
睦月君に許可を取ってから方がいいだろうし。
「あまり話せなかった。
ほら、睦月君……無口だし」
思わず嘘を言ってしまった。
正確には、半分嘘で半分本当だけど
「……そうなんだ。まぁ、それもそうか。
咲良が相手ではねぇ……会話にならないわよね。
変な事を聞いてごめんね!」
ニコッと笑顔で美守は、そう言ってきた。
うん?
今、何か言葉に棘があったような……?
ニコニコしながら体調を気にかけてくれる美守。
気のせいよね。
そう思いながら席に戻ると金本君が
「咲良ちゃん。体調もういいのか?」
そう聞いてくれた。