サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)

『おはよう。周りにLINEを知られそうになって
お互いにヒヤヒヤしたよな。
まぁもし教えるはめになってもそのまま
今までのように個人でLINEすればいいから
気にしないで』

そう書かれてあった。

怒らした訳でもないみたいだ。

良かった。それに私の事を気遣ってくれる内容。
驚いたけど、凄く嬉しい。

「咲良。どうしたの?
早く移動しないと間に合わないよ?」

「あ、うん。」

慌ててスマホを閉じるとカバンに入れた。

これからもLINEが出来る。

美守には、罪悪感があるけど
またLINEが出来る事が嬉しかった。

お昼休みは、バラバラだったけど
睦月君からLINEが来る。

『拓馬が弁当分けてくれない。
唐揚げが食べたかった』

そう書いてあった。

フフッ……。
睦月君…金本君のお弁当を狙っているんだ。

「どうしたの?さっきからニヤニヤして
誰とメールしてるの?」

美守は、不思議そうに聞いてきた。

「えっ?あ、あぁ舞香にね。
心配性だから…フフっ」

そう言って誤魔化すように笑う。

ごめんね。美守。
嘘ついて…。

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