サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)

ズキッ…。

何だか止めを刺された気分だった。

ずっと親友……。

それは、新しい友達を作りたい
私には、嬉しい言葉だった。

美守は、私を親友だと思ってくれてるの?
凄く嬉しい。

嬉しいはずなのに……。
どうしようもなく切なくなった。

そうしたら続けてLINEが来る。
睦月君からだった。

ど、どうしよう!?

あんな後だから睦月君と
どう返事を返したらいいか分からない。

待っていたはずなのに……。

あわあわと慌てていたら
そのままスマホを床に落としてしまった。

「あぁ、携帯が!?」

慌てて拾い上げた。

無事だっただろうか?

すると誤ってLINEの通話機能を
押してしまっていた。

嘘でしょ!?

スマホから呼び出し音が聞こえてくる。

け、消さなくちゃあ……。

慌てて終了ボタンを押そうとした。

しかしガチャッと電話の出る音が

『もしもし?』

出ちゃったよ……睦月君が!?

話さない性格なら
電話に出ないと思っていたから
余計に驚いてしまった。

「あの……咲良です。
突然の電話……すみません。
間違えて……その……押してしまいました」

オロオロしながらも謝った。

『……あぁ、いいよ。別に』

低い声でそう言われた。

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