サイレント王子と秘密の恋。(修正済み)
「あ、待てよ!?睦月。
じゃあ、後でな」
慌てて金本君は、
睦月君を追いかけて行ってしまった。
静かになる保健室。
すると美守は、私に
「咲良。心配してくれてありがとね。
こういう時に友達が居てくれると心強いよね」
そう言ってくれた。
ズキッ…。
「う、うん。そうだね…」
美守の言葉は、嬉しいのに胸が痛い。
私は、睦月君が好き。
でも、美守の事を裏切れない。
そうしたら養護教諭の先生が
「三浦さんもそろそろクラスに
戻った方がいいんじゃない?
松井さんだったかしら?
あなたは、無理ならもう少し
ゆっくりしてから戻るといいわ」
そう言ってくれた。
「は、はい。ありがとうございます」
「じゃあ、美守。先に戻ってるから」
私は、そう言うと先にクラスに戻った。
罪悪感を抱いたまま
クラスに戻ると先生がすでに来ていた。
頭を下げて謝ると席に着いた。
チラッと睦月君の方を見ると私と目が合った。
ドキッ!!
慌てて前を向いた。
うぅ…どうしたらいいの。私
この恋は、諦めないといけないの?
美守が戻って来たのは、
お昼休みになってからだった。
「咲良。ごめんね」
「美守。もう大丈夫なの!?
怪我の方は……?」
慌てて駆け寄った。