さよならなんて、しないよ
放課後、仮入部をする予定だったが、お母さんに買い物を頼まれたので帰宅する。

学校の門を出たところで後ろから声をかけられた。

「あれ?遠藤?」

「わぁ!家入くん。」

「よ!帰るの?」

「うん、家入くんは?」

「俺は再登校。練習着忘れちゃって、」
練習着を忘れる?何部なんだろう。

聞いてみると、
「あ、俺?サッカー部!」

と、ニコニコしながら言う。あ、そういえばえりが言ってたか。

「そういえば、遠藤って何部入るの?」

「あ、今考え中。」

「え!?まじ?」
と、なぜか嬉しそうに言ってきた。

「うちの部活のマネージャーやってくれない?」

「…………………………は?」
たぶん、私の頭の上には、?が5つくらいついていると思う。

「サッカー部のマネージャー。今、全然足りなくて、3年生が1人だけなんだよ。2年生も1年生もいないし。」

「でっでも私、マネージャーなんて絶対無理!!!」

「とりあえず来てみろって!」
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