さよならなんて、しないよ
「腫瘍もほとんどなくなっているよ。」
「本当ですか!?」

先生はニコっと笑って
「本当だよ。意外と早かったね。もう数日経てば退院できるよ。」

ただし、と先生が前置きして
「なにか異常を感じたらすぐに来ること。」

「はい!!」

ついに…ついに退院できる!!!

「ありがとうございました!」

先生にそう言って、自分の病室へと走った。

まずは家族に、次にえりに、
レイにも伝えた。

すると、
「おめでとう!」

と返事がきた。たったそれだけのことなのにとてもうれしい。
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