笑って泣いて夢を見た
「私のこと触れたの陸が初めて!」
空は今までよりとびきりの笑顔で俺を見る
この子はこういう姿になってから
いることにも気づいてもらえずに
誰とも話したことがないに違いない。
そう思うと
少し悲しくなった。
「………陸?遅刻しない??」
はっ…っと我に帰り時計を見ると家を出る5分前だった
『やっべ!』
空に後ろを向かせ
急いで制服に着替えて準備をする
『俺出るから!後は勝手にしてくれ!!』
棚にしまっておいた家のスペアキーを空に放り投げ
勢いよく家から飛び出した
「行ってらっしゃーい……。」
と、
ドアが閉まる瞬間
空の声が聞こえた