どうにもできないコト。


夏なのにひどい雨が降った日のこと。


私の不安は日に日に積もって、そんな時
激しく降る雨を見て、どうにも出来なくなった私の心。

「ねぇ。」

そう言えば、彼は読んでいた本から視線を私に向けた。

『......ん?』

私を見つめる君の瞳は、あの頃の君のようで、
だけど、私の知らない君のように見えた。


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