先生と私の歩んだ日々。
「何を言ってるんですか?
岡田は俺の大事な生徒です。
それは他の生徒も変わりません。
失礼します。」

変に説得するのもいつかボロが出そうで
この場から逃げようと思った。

腕を掴まれて、顔を近づけられる。
あと1センチで互いの鼻が
ぶつかる距離。

「岡田さんを見る時の先生の目は
他の人を見る目とは違う。
岡田さんじゃなくて私を見てください」

田中先生の鋭い目。
正直に話すべきか、否定するべきか。
話さなきゃ家に帰れない気がする。

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