海恋


【2-B】と書かれた札が掛けられた、新しい教室にリコと足を踏み入れた。



黒板の所に、クラス名簿と座席表が貼られていたから、リコと頷き合って、それを見に行った。



まず、クラス名簿を再確認すると、間違いなく、あたしとリコの名前があった。



「わんら、意外とツいてるんじゃみ?」



「あはは、かもね」



そんな風に、笑い合っていられるのも、幸せを分かち合えたのも、束の間だった。



クラス名簿の横に貼られた、座席表。



それを見て、絶望した。



勘違いなら良かったのに。



見間違えなら良かったのに。



勘違いでも、見間違えでもなかった。



あたしとリコの席は、かなり離れた位置にそれぞれ配置されていた。

















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