海恋
「嘘でしょぉ...リコと、離れたぁ!」
「わんら、ツいてる筈よね?」
2人で顔を見合わせ、溜め息を付いた。
あたしとリコはそれぞれの席に向かい、バッグを机に置いた。
あたしの席は、窓際の後ろから2番目。
リコの席は、廊下側の前から3番目。
この通り、かなり離された。
はぁ… 前は、リコと休み時間が終わっても、授業中でも話していられたのに。
今の席じゃ、休み時間しか話せない。
そう思いながら、机に突っ伏していると、横にドサッとバッグが置かれたような音がした。
そういえば、さっきはリコと席が離れた事がショック過ぎて、隣の席の男子が誰かを確認しなかったけど…。
…隣、誰だろう?