海恋
~咲良side~
「そう、だったんだ…」
陸くんの話を聞いて、あたしは内心、とても驚いていた。
陸くんの過去に、そんな事があったなんて……。
「陸くんも…… 友達に、捨てられたんだね………」
「え? うん」
陸くんは、すごく驚いてた。
「あたしも、親友だった人に捨てられた身だからさ」
「…そっか」
陸くんは、そう呟いたきり、黙ってしまった。
ねぇ、陸くん。
やっぱり、友情って、そんなもんなんだよね。
大切な物なのに、すごく儚い…。
もしかして、小6の時手紙書いてたの、陸くんじゃないの?
マホちゃん達が書いたのかな…?
きっと、そうだよね。