海恋
標準語で話す者同士、一番話すのが楽な相手かもしれない。
陸くんの方に視線を動かすと、あたしをじっと見つめていた。
ドキッ…!
そんな綺麗な瞳で見つめられると、胸がドキドキして、騰がってしまう。
あたし今、きっと真っ赤だ。
「あ、あたしの、顔に、な、なんか付いてる?」
照れ隠しのつもりで陸くんにそう聞いてみると、陸くんはハッとしたような表情になった。
「ご、ごめん…っ」
あれ?
陸くん、顔が赤い…!?
まさか陸くん………あたしの事…?!
なんだか、期待している自分がいた。
「いや、さ、咲…… 貝橋って、なんか、小学校の時と比べて、変わったなぁって思って」