海恋
あたしが正直にそう言うと、リコは微笑みを消して、眉を潜めた。
「嘘?! 咲良~、さすがにもう決めといた方が良いと思うが。
大学なら、受ける学科によって、勉強内容変わるんやさから」
「あ………… そ、そうだよね。
いい加減、決めなくちゃね...」
やっぱり、今の時点で進路を全く決めてないあたしって、相当まずいのかな。
リコとか周りの人は、もうちゃんとなりたい仕事を決めてるんだ。
その夢に向かって、もう勉強しなくちゃ、いけないんだ。
はぁ... あたし、こんなんで、何か仕事に就けるのかな。
そもそも、あたしみたいな大バカを入れてくれる大学なんて、あるの…?