海恋


俺は… 死んで、ない?



じゃあ、なんでユキさんが…



「でも…ウンジュは、今死にかけてる。
ここは、生と死ぬ境目なぬ。」



生と死の、境目…。



「じゃあ、もう少しで死ねるかね…」



「ダメッ!!」



思わずビクリと肩を揺らした。



ユキさんが、俺に怒鳴るなんて、今まで一度もなかったぬだ。



「ユキさ…」



「ウンジュは、まやっさここに来ちゃダメさ。

ウンジュには、まやっさ生きられる希望があげーて、今はここに来るべきではないぬ」



生きられる、希望……



そう言ったユキさんぬ言葉には、でーじ威厳があった。



「とんかいかく、スーとあんまーぬとこへしぐ戻るば」

















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