海恋


リコは、自分の事みたいに、わあわあと飛び上がって喜んでいた。



「して、どこ行くぬかね」



「あ………まだ場所は、決まってない、かな」



試しに、どこに行くのか、七海に聞いてみた。



すぐに既読が付き、返信が来た。



「LINEで、場所聞いたぬ?
結局、どこ行くぬかね」



スマホを覗き込もうと、リコが顔を近づけて来た。



「だ、ダメっ!」



首を傾げたリコの顔から、素早くスマホを遠ざけた。



リコは、驚いた顔できょとんとしてた。



「あっ、あのね!

場所は、2人だけの秘密って七海が…」



咄嗟にそう言うと、リコは驚きの表情から一変、ニヤニヤとし出した。



…気持ち悪いっす、リコさん。

















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