海恋
暫くしたら、お坊さんが入って来て、お経を唱え、お坊さんが退場すると、お通夜は終わった。
あたしは、今夜はお婆ちゃんの家に泊まる事になっている。
あたしと七海の部屋は、お婆ちゃんがそのまま残しといてくれたらしい。
あたしは、自分の部屋じゃなくて、七海の部屋で寝る事にした。
久々に入った七海の部屋は、何も変わっていなかった。
七海がいつも使っていたベッドに、あたしは潜り込んだ。
明日はついに、七海の葬儀告別式。
七海が燃やされちゃう。
骨だけになっちゃう。
嫌だ…
七海が消えちゃうなんて、嫌だよ…!
神様は、残酷だ。
どうして、七海が死ななきゃいけないの…?