海恋


火葬場に着いてから、七海の身体はあっという間に火葬されて、骨だけになってしまった。



骨を拾い集めてて、思った事。



背が高くて、逞しい背中がとても広くて安心出来た、七海の身体。



火葬されて骨になったら、すごくすごく、小さくなった。



小さな骨壺に、全て納まってしまう程、小さくなった。



「…七海。
……バイバイ」



あたしはそう呟きながら、骨壺の蓋を閉めた。



七海。



いつかまた、会えるかな。



きっと、会えるよね…。



あたしが死ぬまで、暫くお別れだけど。



またいつか、会おうね…!




七海は、丹波家のお墓に埋葬され、今も静かに眠っている。

















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