海恋
楽な方ばかり、選んじゃダメだよね。
たまには、ぶつかってみなくちゃ。
「お婆ちゃん… ゴメン。
…あたし、挑戦する。
那覇の私立、挑戦してみるよ!」
もう決意は固まった。
那覇の私立を、受ける。
それでダメだったら、宮古島の公立を受験する。
「咲良ぁ、あんたは偉いさぁ。
ちばりーよ」
「うん!」
あたしは大きく頷き、早速台所を飛び出して、自分の部屋に向かった。
この時、あたしは、喜ぶお婆ちゃんの横で、七海が悲しげな表情を浮かべていた事に、気付かなかった。
「よぉし、やるぞお!」
あたしは作った貼り紙を部屋の壁に貼り付け、気合いを入れた。