海恋
ソヌ人は、服を着たまま、長い髪を垂らして、俯き加減に歩いていた。
どんどん歩いて行く人影。
クヌままじゃあ、溺れてしまう。
俺はビーチサンダルを脱ぎ、少しだけ海に足を入れた。
「…何してんの?」
と、気付けば発していた。
人影はハッとし、足を止めてこちらに素早く振り向いた。
…!
でーじちゅらさんな子だと思った。
一目惚れだったぬかもしれない。
焦げ茶色で、胸元まであるストレートロングぬ髪。
垂れ目がちな奥二重で、髪と同じ色ぬ透き通った瞳。
少し渇いている薄ピンクぬ唇。
でーじちゅらさんなちら立ちをしている子だと思い、少しドキッとしてしまった。