海恋


思わず、ドキッとしてしまった程。



「…ここで、何してんの?」



またもや同じ質問をする男の子。



「…あんたには関係ないでしょ」



素っ気なく返した。



そう、コイツには全く関係ない。



あたしが自殺しようがどうしようが、コイツには全く関係ない。



初対面だし。



「関係なくないが。
何するつもりなんっ?」



あたしの言動を完全に無視し、男の子は海に入り、あたしの腕を掴んだ。



「や、やめてよっ」



男の子の手を振り払おうと思いきりもがくが、ビクリともしない。



「やめんよ」



男の子は、更に力を強めた。



「わ、わかった!
わかったから、痛いから、離してっ!」

















< 9 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop