君の居た世界
「‥‥!!」
 
あたしの頭には、ある一人の人物が思い浮かんでいた。
 
 
 
‥何で‥‥あたし‥。
 
ううん‥。
 
 
あたし、ずっと前から気付いてた。
 
 
 
もう、自分の気持ちから逃げるのは‥‥やめよう。
 
 
あたしは‥‥。
 
 
 
「おっ、バカが立派に考えごとか?」
 
 
「ひょ氷夜!?」
 
 
驚きと焦りで、声が裏返った。
 
 
「驚かせないでよ!」
 
 
「勝手に驚いてんのはそっちだろ!?」
 
 
‥‥こっちは真面目に悩んでたっていうのに‥!
 
 
「‥やっぱないよね。」
 
 
うん。
 
さっき思ったことは、あたしの勘違いだったんだ。
 
 
ちょっとした気の迷い‥。
 
そうだ。
そうに決まってる‥。
 
 
 
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