君の居た世界
ババ抜きを始めてから、十分が経とうとした時‥
 
 
「‥私一抜けー!」
 
流雨が、揃った二枚のカードを見せながら言った。
 
 
 
‥‥だ‥大丈夫。
 
まだ三人も居るんだから。
 
 
きっと、このババをひいてくれるはず‥。
 
 
 
「これに決めました。」
 
 
順番が回ってきた芽夢が、あたしのカードを一枚ひいた。
 
 
 
‥‥あ。
 
 
「‥‥次はあたしの番だよね!」
 
 
 
あたしは張り切りながらカードをひく。
 
 
これで一安心。
 
芽夢がさっきひいたカードは、ババだった。
 
 
「‥あ!あたしあと三枚しかない!」
 
 
 
このままいけば‥
絶対に勝てる!!
 
 
 
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