ヒマワリの笑顔
私は、何がなんだか分からず起きていた。

リビングでは母とまきおばさんが話している。

聞いてはいけないが、聞いてしまっていた。

父が独立をしようとしたがうまくいってない事、未だ母の両親と和解ができていない事にイライラを募らせていた事。

一番驚き、理解することに時間がかかったのが、母が妊娠していたことだった。

父に妊娠を告げた時に、父は動揺しお酒に逃げた。

父の独立を考えると家計が厳しかったのだ。

父はしばらく考えた後に、母が浮気をしたと解釈し、母に暴力をふるった。

問題はここからだ、父には他に女性がいた。

それが、みどりのおばちゃんだったのだ。

きっかけは母にも分からない、だが去年の今頃だったと話していた。

ちょうど、母から笑顔が消えたのはこのころだった。

それに気づいた兄は、みどりのおばちゃんを嫌うようになった。

妹たちが気づかないように、兄なりに一生懸命だったのだ。

だから、昼間にリビングで今朝のみどりのおばちゃんとのやり取りを母に話した時、兄は2階からリビングへ移動し母の様子をうかがいながら、怒りを一生懸命抑えていたのだ。

熱を出していた分、感情をコントロールするのはどれだけ大変だっただろう・・・また5年生の兄はとても強かった。
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