ヒマワリの笑顔
父も母も兄の誕生をとても喜び、父はよくビデオカメラをまわしていた。

だからか、兄のホームビデオは私たちよりはるかに多かった。

絶縁されていたとしても、孫の顔を見てほしい。
そう思った父は母の実家にダビングしたビデオを送っていたそうだ。

そのころ私たちが住む町に母の姉、まきおばさんが引っ越してきた。

仕事の関係で・・・なんて言ってはいたが、本当は母の両親に言われて引っ越してきたとのちのち話してくれた。

兄が生まれて2年後、私が生まれた。

とても甘えん坊で、食いしん坊な女の子だったと母は話してくれた。

とても内気でいつも母か兄にくっついて行動していた。

それからまた3年後妹が生まれた。

活発で良く泣き、良く笑う、赤ちゃんのころから自己主張が強かった。

内気な私はひそかにストレスを感じ、妹が生まれた頃、私は10円ハゲができてしまった。

私たちが育った町は小さな町で、幼稚園、小学校、中学校と一つしかなった為、みんな知り合いだった。

両親も同じ学校だったなんてよくある事だった。

だから、私たち子供はいつも近所のおばさんやおじさんたち見守られていた。

私はもちろん、兄も妹も大人をまだ信じていたし、疑う事をしらなかった。
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