キミノトナリ
「結構暗いなぁ~」
最寄りの駅に着いた時間は8時前。
この時間は結構車も多い。
スッと道路側を自転車を押して歩いてくれる和樹さん。
「お母さんとか心配してない?こんな時間になっちゃって。」
「あ、全然大丈夫です!」
うちの親は基本夜遅くても怒らない。
「いや、でもここから環ちゃんちって歩いて30分はかかるよね?」
「?」
「乗って。その方が早いし。」
そう言って和樹さんは自転車にまたがった。
「え、いいですよ!重いし。ここから1人で帰れますよ!」
和樹さんにこれ以上迷惑かけられないよ。