キミノトナリ
「今日はほんとにありがとうございました。」
「いいよ、全然。また話しならいつでも聞くから。」
ガチャ
え?
隣の家の玄関のドアが開いた。
中から出てきたのは悠ちゃんとヒカリさんだった。
「あれ?環ちゃん?」
ヒカリさんの声で悠ちゃんもこっちを見た。
「え?和樹?...なんで?」
「お!悠じゃんか!環ちゃんとたまたま会って送ってきただけ。」
私は何も言えず下を向いた。
「悠、邪魔しちゃ悪いよ。駅まで送ってくれるんでしょ?」
ヒカリさんが悠ちゃんの腕にしがみついた。
この人、きっと私の気持ちに気づいてる。
3年前からずっと。