溺れ愛
「反則です・・・」
その笑顔は。
「ちぃ?はやく着替えて準備しておいで?髪、可愛くしてあげるから」
良平くんは頭をポンポンして私の部屋から出ていった。
顔が、熱いです・・・。
良平くんはいっつもこうやって頭ポンポンしてくれたり、ほっぺつねったりしてくるの。
それはもう、昔からのことなのに・・・私はいつだってドキドキして慣れないのです・・。
生まれてから16年、良平くんとは幼馴染。
幼稚園、小学校、中学校、全部一緒で。
そして、高校も一緒。
今までクラスは離れたり離れなかったりだったけど・・・。
今日から二年生になる私たちは人生最後のクラス替えの日。
このクラス替えはとーっても重要なのです!
二年と三年は修学旅行の関係でクラス替えなしだから・・・。
良平くんと一緒のクラスで修学旅行にいきたいよぉ!
どうか、どうかどうか・・良平くんと同じクラスになれますように!!
「あ、こんなことしてる場合じゃなかったです・・」
準備、しなくちゃ!!