溺れ愛
昔からずっと変わらないんだ。
千愛への想いは。
世間一般的に言えば、俺と千愛の関係は幼馴染っていう括りで、
気づいたときには隣にいることが当たり前になっていた。
俺の横にちょこんといる千愛が可愛くて。
本当、たまらないくらいに可愛くて。
幼稚園のときにはもう、俺にとって“守りたい女の子”は千愛だけだった。
姫を守る騎士のごとく千愛の隣を独占して、他の男を寄せ付けたりしない。
千愛のそばにいる時が一番大好きで穏やかでいられるし、千愛に「良平くん」て呼ばれると胸が熱くなる。
俺にとって、たった一人のお姫様。
たった一人のお姫様を守れない俺は、騎士でいる資格もないだろう。
ねぇ、千愛。
大好きだから・・・さよならだよ。