思春期シュガースター
バイバイ卑屈な僕
新しいクラスになった春、4月のこと。
1年生の時同様、僕はクラスに馴染めずにいた。
誰かと関わることは楽しくないし、面倒。
やっかいなことの連続だ。
人間関係はなにかしらの問題が伴い、煩わしい。
可能な限り遠ざけようとも、それでも面倒なことは起こる。
そう、たとえば、
「ねぇ、藤田って暗くない?」
「わかるー!
超根暗なネガティブ男子って感じがする」
「あー、そうだな。
正直あいつはちょっとなー」
今みたいに。
冗談交じりの嘲る言葉。
放課後の教室で入り混じる男女の声は、クラスの中心グループ。
いつも誰かと騒いでるやつらだ。
彼らが言っていることは紛れのない事実。
僕は彼らのようにはなれない。
だけど、そんなことを僕のいないところで話題にされて、笑われて。
誰にも言わないし見せないけど、平気なはずがない。
傷つかないわけじゃないよ。