LJS〜ラブジャンキーシンドローム〜

「…聞いても、い?」


「ん…

辛い思いした莉愛には、その原因を知る権利は…あると思う」

そう答えて、煙草に火をつけた一生が…

ゆっくり煙を吐き出して、語り始める。



「もともと隼兄もさ、すげぇハマりやすいタイプの人で…

だけど今の隼兄は、けっこー危ない橋渡ってて。
その状況を抱えんのに手一杯で…

大事な存在が出来ても守れねぇし、
その所為で身動き取れなくなんないよーに…

自分の感情を砕いてんだよ」



「…、砕く?」



「そう。

誰かに対する中毒的な感情を…
砕いて、複数に散らしてく事で保ってる」



なんだか…切なくなってきた…



今はそんな風にしか生きれない隼太の、
砕かれた中毒感情群は、悲鳴をあげて彷徨ってるようで…


それに触発された女のコ達が、
逆に次々と、隼太中毒へ堕ち入って…



それは悲しいシンドローム。






そーやって隼太は…


ドラッグのジャンキーシンドロームだけじゃなく、

恋愛のジャンキーシンドロームまで発生させてく…


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