LJS〜ラブジャンキーシンドローム〜

「…んん、なんか奏曲が意味不明で」

グチを零すように伝えると…


「てめーだろーがっ!」

例のごとく、また片手で頬を包まれる。



「いいっ…いい加減やめてよっ!」

慌ててそれを払いのけるも…



「っ、別に痛くしてねぇだろ!」


「でもドキドキするからやめてっ!」


クールダウンしたとはいえ…

触れられるのは落ち着かなくて、
思わず本音が吐き零れる。



「…は?

っっ、何言ってんだよっ!」


「…っ!
べっ、別に深い意味はないよっ!」


「…っあってたまるか!」



あってたまるか…


…なんだか傷付く。




そんな私を追い討ちするように。


そのあとカツくんと一緒にやって来た隼太は…

さんざん眺めても、今日は目すら合わせてくれなくて。



こんなだったら、傷付けられても話せる方がずっとマシだったと…


落ち込みの中、その日を終えた。


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