LJS〜ラブジャンキーシンドローム〜
そうして次の作業、養生へ。


ベースとラインの2色それぞれが、塗装面以外に付着しないように、シートやテープで防ぐらしい。

曲線だから、これが結構面倒くさい…


その手解きをしながら慎重に施工する奏曲の手が、目に映る。



「手荒れ、辛そうだね…大丈夫?」


「あー、寒くなってきたからな。

けど冬はこんなもんじゃねーし…
ま、仕事柄しょーがねぇよ。


つか…引くか?」

少し引っ込めるように、その手を下げた。


「え、なんでっ?全然っ!
仕事頑張ってる証拠でしょ!?
後でハンドクリーム塗ってあげるっ!」

慌ててしたフォローに…


衝撃的を思わせる表情をして、途端!

スクっと立ち上がって、入口のガラス戸に進むと…



「可愛いんだよ!いちいち!オマエわ!」


その袂で、入りたそうにしてる子猫に向かって吐き出す奏曲。



一瞬、キョトンとしながらも…


猫、そんな好きだったんだ?

そう思って話題に乗っかる。


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