LJS〜ラブジャンキーシンドローム〜

金曜の今日も、仕事は休みで…

塗装完了の連絡を受けて、終業頃に向かう予定に。


それまでは、久しぶりの事務所掃除へ。



「あれ、バイクは?
どーやって来たんだ?」


「えっ…、バスだけど…
えと、…私も友達に貸しててさ!」


塗装依頼の件は口止め事項につき、
とっさに奏曲の状況をパクる。



「そこまでして来なくていーのにっ!
つぅか"私も"って、他にもいたっけ?」

そう笑う一生。


確かに最近は来れなかったけど…

でも私にとっては、もう自分の仕事に感じてる。



「他にもって、奏曲もでしょ?
タクシーで帰ってたの、知ってるよね?」


「あぁ、それは俺がストップかけたんだ。

まだ身体が万全じゃねぇから、しばらくバイクはやめとけって」


それは聞き捨てならない内容で…

なのに慌てて一生に聞き返すも上手くかわされて、それ以上詳しい事は聞き出せなかった。



だけど、身体が万全じゃないのは…

間違いなく私の所為で。



きっと奏曲も一生も私が落ち込まないように、それを隠してて…


バイクを貸してるってゆうのも、その為の嘘なんだと思った。


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