LJS〜ラブジャンキーシンドローム〜
「ケンさん、ビールでいっスか?
ダリアは?」

奏曲がクールボックスに手を伸ばす。


「い〜よお!」ってケンくんと同じく、
ビールをリクエストして…
カツくんの隣に座った。



歩いて軽く汗ばんだ首の、まとわりついた髪を掻き除けると…


「首、どーし…
あっ!まさかキスマークっすか!?」

それを隠したバンドエイドに、鋭いツッコミ。


「え…、エヘッ」

幸せいっぱいな笑いで誤魔化すと…



「接客業のプライドねーのかよ?」

奏曲のキビシイひと言。


「…っ、だから隠してんじゃん!」


私だって困ったよ!

だけど好きだから拒めないし、
嬉しくてつい…



「そーゆー問題じゃねぇだろ?」

更にもっともな返し。

今日店長にも、他の場所にして貰いなさいよって、ため息を吐かれた。



年下で不良のクセに、何気にしっかりしてる奏曲に…

この前言われた"ガキ"を、痛感する。


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