先生と私の六年間
一ノ瀬 って名前の私はもちろん出席番号一番。いつも自己紹介の時に嫌になる。
「はい。一ノ瀬智香です。剣道部に入ろうと思っています。これから一年間よろしくお願いします。」
パチパチパチ
「剣道部希望なんですか!?ぜひ入部して下さい!僕 剣道部の顧問なんです。」
満面の笑で言ってくる先生。
「は、はい…。」
次々と自己紹介が終わっていった。
「よし。じゃあ今日はこれで終わりです。さようなら。」
「「さようなら」」
さ、帰ろっか。
門のとこまで行くと、見覚えのある顔がいた。
「拓馬…!」
ちっさいときから幼馴染みの西条拓馬(さいじょうたくま)隣にある第二男子中学高等学校に入学していた。
「よぉ!智香!ちょーど俺のとこも終わったから一緒に帰ろーぜ!どーせ家も隣だしよ!」
「う、うん…!」
拓馬と並んで歩いてると、 「うわぁ、あの人イケメン」「かっこいい〜」などすごく注目をあびる。