先生、私じゃダメですか?


職員室から少し離れた部屋。




そこは、
自習したりするのに最適な場所。


「今日は誰もいないのか」


この教室は机と椅子の数は少ないけど、

多くの生徒が集まって
席の争奪戦になったりする。


「じゃあ、ここに座ろっか」
「はい」


私は椅子を引いて座り、
教科書やノートなどを机に並べた。


「で、何が分からないの? 」
「全部です」


渋谷の顔は引きつっていた。


「本気で言ってる? 」
「私、嘘はつかないので」


渋谷は大きなため息をついた。








< 41 / 84 >

この作品をシェア

pagetop