先生、私じゃダメですか?


「好きかまだ分からないけど、気になる人的な感じかな……。愛ちゃんは好きな人いないの? 」


私の好きな人。


そんなのあの人しかいない。


「渋谷だよ」
「えっ、渋谷って担任の? 」
「さあ、どうだろうね。じゃあ、この紙先生に渡してくるね」


私は椅子から立ち上がり、

教室を後にした。


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